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2008年4月

Legacy Newspaper

  「NYタイムズ」の前編集主幹のハウエル・レインズが、Conde Nast Portfolio で「メディア」と題してコラムを始めて5月号で2回目になる。中々面白い。

http://www.portfolio.com/views/columns/2008/04/14/Howell-Raines-on-Buying-Newspapers

 上記のリンクの記事で彼は legacy newspaper という表現を用いている。旧式のジャーナリズムの価値観を代表する伝統的な新聞を指す意味で使っている。

 この表現はレインズの創作ではなく既に存在する表現だが、レインズの辛らつなコラムの文脈におかれるとインパクトは強い。

 伝統的な新聞の価値観を本当に legacy にしてしまってはならないと、私は最近つとに強く思うようになってきている。

Justice Scalia

  スカリア最高裁判事が 60 Minutes のインタビューに応じている。

 番組ホームページの予告を見ると、最後のところで、スカリアは対極の思想の持ち主であるギンズバーグ判事と親友だとし、その理由を語っている。

http://www.cbsnews.com/stories/2008/04/24/60minutes/main4040290.shtml

 故レンキスト長官の著書にも同様の記述があったが、これぞ大人の人間関係であり見習いたいものである。

Creativity

 広告会社の方が私を訪ねてこられて、アメリカにこんな雑誌があるんですよとお見せすることがある。

 すると、ひたすら広告のページだけ見て、「へー、こういう広告が入ってるんですか」と感心していて、私がこの雑誌はこういう編集長でこういうコンセプトの雑誌でと説明しても一向に聞いていないことがある。

 これでは駄目である。感性をとぎすませ、新しい文化を作ろうという意欲のない人はメディアの仕事に携わるべきではない。

Subtitles

  CBS の 60 Minutes は字幕を使わない。

 ドン・ヒューイットが視聴者にストーリーに注目してほしいと考えたからである。この伝統は今でも守られている。  

NYLON

  NYLONの表紙はインパクトがあって好きだ。つい買ってしまう。

  http://www.nylonmag.com/?section=digitalissue

The MacNeil/Lehrer NEWSHOUR

 はじめて「マクニール・レーラー・ニューズアワー」を見たとき、アンカーの二人が名前を名乗らず、字幕も出なかったのはびっくりしたのを今でも覚えている。

 ロバート・マクニールが Good evening. のあと今日の主要ニュース3つを簡単に紹介し、ジム・レーラーに Jim. とふり、レーラーはその日のフォーカスを紹介していた。

 これは、マクニールとレーラーのファーストネームを知っている人だけが見るエクスクルーシブな番組なのだろうと思ったものである。

TV Groove

 海外ドラマの情報源として下記のようなサイトもある:

 http://www.tvgroove.com/index.html

Kristen Bell

 クリスティン・ベルが「トム・ソーヤーの冒険」でブロードウェイの舞台に立ったことがあることを最近になって知った。短命に終わったので、私はこの作品を見ていない。

 「リーガリー・ブロンド」の舞台の主役をこの人がやったらはまり役になることだろう。

 また、この人はある程度の年齢になったらトークショーのホストをやっても成功すると思われる。てきぱきした司会ぶりを発揮しそうだ。映画・テレビの女優としてやってきた人がトークショーをやるのはまずないことだから、実現の可能性は低いが。

Rupert Murdoch

  Newsweek がルパート・マードックについて長文の記事を掲げている。熟読すべき記事である:

 http://www.newsweek.com/id/132852

The Cable Model

 ケーブルモデルで新聞の生き残りを図るという考え方:

http://www.onthemedia.org/transcripts/2008/03/28/05

Survival?

 Katie Couric 続投と言う報道が出てきた。

http://tvdecoder.blogs.nytimes.com/2008/04/18/moonves-delivers-pep-talk-to-support-couric/

 とりあえず新大統領がホワイトハウス入りするまではカーリックでいくということだろうか。

New York City Government

 横田茂著『巨大都市ニューヨークの危機と再生』(有斐閣)

 http://www.yuhikaku.co.jp/bookhtml/comesoon/00017.html

 私は発売になり次第、熟読の予定。

Attitudes

 アメリカでもジャーナリズムに対する不信感は依然として大きい:

http://www.stateofthenewsmedia.org/2008/narrative_special_attitudes.php?cat=1&media=13

 ジャーナリズムに対する不信感は、あれも駄目これも駄目とないものねだりになっている部分があるのではないかと私には思える。

 ネットの時代になって民主化が進んで権威が成立しにくくなり、政治思想の状況も右から左までバラエティに富んだ状況になると、どう誠意を尽くして報道活動に励んでも、必ず批判的な意見が寄せられる。

 無論、活発な批判は健全なことだが、自分の考え方とあわない部分があると報道が偏っているとみなす認識もまた増えているのではないかと思う。

Charles Gibson

 ケイティ・カーリックの身の振り方についての議論が盛んであるが、私はCNNでラリー・キングの後の時間帯にトーク番組を持つのが妥当な線かなという意見である。

 一方、好調なイブニングニュースに目を転じると、ABCのチャールズ・ギブソンには魅了されるものがある。Welcome to World News.というオープニングのことばはしぶくてかっこいい。頼れる父親の魅力がイブニングニュースを見る醍醐味ということにどうしてもなってしまうのかもしれない。

 ただ、ギブソンも既に引退の時期について口にし始めているので、そう遠くないうちにアンカーの座から去ることになりそうだ。

 ちなみに、World News は国際ニュースをたいして取り上げないので、次期アンカーの就任にあわせて番組名を変えた方がよいかもしれない。

Brill's Content

 1990年代の後半、Brill's Content というメディア分析誌がアメリカで発行されていたことがある。

 今では知る人も少なくなったが、CJR とは異なるななめからの視点が面白かった。廃刊が惜しい雑誌である。

CJR

 一時期、表紙やレイアウトがころころ変わり迷走ぎみだったColumbia Journalism Review はこのところ落着くべきところに落着いてきた。

 最新号(3・4月号)も読みごたえのある記事が多い。特に、The St. Petersburg Times に関する記事と Fox Business Network に関する記事を私は興味深く読んだ。FBNは今のところ取材は全く許可していないようで、CJR, Fortune 両誌の取材を断っている。

 CJR はまた誌面で、不調が伝えられる American Journalism Review とのセット購読を呼びかけている。良心的である。

 メディアを分析する雑誌はいろいろあるが、CJR はその要としての役割を今後も果たしてほしいと思う。 

In the Heights

 知人と今年のトニー賞ミュージカル新作作品賞は何になるだろうと話していて、In the Heights になるのではという話になった。あくまで、これまでに開幕した作品の中では、という限定つきではあるが。

 ワシントンハイツを舞台としたラテン・ミュージカル。荒削りなところはあるが、爽快なテンポで斬新な作品である。この作品を見て、ミュージカルに対する認識を改める人も少なくないのではないかと思う。

http://www.intheheightsthemusical.com/

Target

 Target の赤の2重丸は実に目立つ。タイムズスクエアの中州の42丁目に大きく出ている屋外広告も常に目に入る。

 だが、マンハッタンには Target の店舗はないので買い物したこともなく、Target について記事を読んでもピンとこない。

 「日経ビジネス」のコラムで取り上げたいとは思うのだが、今のところは残念ながら難しい。

Michael Arrington

 最近、ある原稿の執筆で彼の記事を多く読み、この人は本当に優秀なジャーナリストだと思っていたら、Fortune にも記事が出た。以下、リンク:

http://money.cnn.com/2008/03/18/technology/Walter_Winchell.fortune/index.htm

The Future of the Magazine Industry

 雑誌ビジネスの将来に関心のある方には、「ニューヨークオブザーバー」最新号の雑誌ビジネス特集号は必読。ネットでは下記から読める。

http://www.observer.com/2008/mag-hell-1

 Wired のクリス・アンダーソン編集長のコメントが意外で、10年後も雑誌は今と同じようだろうというのだが、雑誌だけがネットの波にあらわれないとは思えない。技術が文化に与える動向を鋭く伝える同誌だが、自分のことは見えないのかもしれない。

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