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Kodansha America, Inc.

 浅川港著『NYブックピープル物語-ベストセラーたちと私の4000日』(NTT出版)。

 とても面白い。アマゾンではこちらから:

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 講談社アメリカで英文書籍の出版に携わり、黒人のディレイニー姉妹の回顧録など全米ベストセラーを生み出すことにも成功した浅川氏の、氏自身の回顧録である。

 日本のメディア企業が海外進出を成功させるための条件を学ぶことができる本であり、日米の出版ビジネスの相違点について学ぶことができる本でもある。

 ニューヨークのメディアを専門にする者として、私はいずれは出版ビジネスの研究にも本式に取り組むつもりだが、取材を通じてこれだけの情報と見識を学ぼうとしたら、アポ取りといい取材先までの移動といい大変な手間がかかる。そう思うと、本の値段は安い。

 日本のメディア企業の多くは、日本のマーケットが大きいこともあり、海外進出には消極的である。ニューヨークに進出した企業も事業を縮小したり、撤退しているケースが多い。

 私の知る範囲内でも、せっかくニューヨークにニューヨークのメディアビジネスのからくりを熟知した逸材がいても、その社員の能力を東京の幹部が理解できず、その逸材に腕をふるわせないことがある。あるいはまた、ニューヨークで貴重な経験を積んで日本に戻ったのに、その経験を伝えようとしても関心をもってもらえずに独り孤独をかみしめている人もいる。

 日本のメディア企業の多くがどんどん内向きになってきているのを、私は危惧している。アメリカが好きだろうが嫌いだろうが、日本の主張を世界に伝えていくためには、ニューヨークに根をはり、ニューヨークのメディア産業がどのように国際社会の潮流を生み出しているかを理解し、そして自らも英語で情報を発信していく必要がある。

 なお、本書133ページに「20/20」がCBSの番組とあるが、これはABCの誤りである。

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